大月世界ハックス
月面に一角獣やコウモリ人間が生息していると報じた新聞記事が、当時の読者を本気で信じさせた。
- 発生年
- 1835年
- 場所
- アメリカ・ニューヨーク
- 分野
- 捏造・ハックス
何が起きたのか
1835年8月25日から、ニューヨークの新聞「The Sun」が6回にわたり、天文学者ジョン・ハーシェル(実在の人物だが記事の内容は無関係)が強力な新型望遠鏡で月面に文明を発見したという連載記事を掲載した。記事は一角獣、二足歩行のビーバー、翼を持つコウモリ人間(バットマン)など空想上の生物や、巨大なアメジストの結晶、川、緑豊かな植生まで詳細に「観測」したと報じ、当時の読者を熱狂させた。記者リチャード・アダムス・ロックによる創作(風刺)だったことは1840年に本人が認めているが、発表当時は誰もパロディだと気づかず、イェール大学の科学者委員会までもが元記事を求めてニューヨークまで足を運んだという。The Sunは記事を正式に撤回することはなかったが、1835年9月16日に捏造であったことを認めている。
豆知識
当時の発行部数は競合紙を大きく上回り、The Sunを当時世界最大部数の新聞に押し上げたとされる。