タンガニーカ笑い病
女子寄宿学校で始まった原因不明の「笑いの発作」が周辺地域に伝播し、14校が休校に追い込まれた。
- 発生年
- 1962年
- 場所
- タンガニーカ(現タンザニア)
- 分野
- 集団パニック
何が起きたのか
1962年1月30日、タンガニーカ(現タンザニア)カシャシャ村の女子寄宿学校で3人の生徒から始まった笑いの発作が、159人中95人にまで広がった。症状は数時間から最長16日間続き、笑いだけでなく号泣や不穏、失神、呼吸障害、発疹なども伴ったという。発作は生徒の帰省先の村(55マイル離れたンシャンバ)にも伝播し、4〜5月には217人が34日間にわたり発作を起こした。6月には別の女子中学校にも波及し、最終的に14の学校が閉鎖され、約1000人が影響を受けたとされる。現象は18ヶ月ほどで自然に収束した。研究者たちは、これを集団心因性疾患(コミュニティ内でストレスや緊張が伝播し、身体的・感情的反応として連鎖する現象)の一例と結論づけている。
豆知識
「笑い」という一見ポジティブな症状が、深刻な社会的混乱(学校閉鎖)を引き起こした点で、集団心因性疾患の代表例として医学文献に頻繁に引用される。