ケンタッキー肉の雨事件
晴天の空から生肉の塊が数分間降り注ぎ、全米の新聞を賑わせた奇妙な現象。正体はハゲワシの嘔吐物だった。
- 発生年
- 1876年
- 場所
- アメリカ・ケンタッキー州
- 分野
- 怪奇現象
何が起きたのか
1876年3月3日、ケンタッキー州バース郡オリンピア・スプリングス付近で、農家の主婦クラウチ夫人がポーチで石鹸を作っている最中、空から肉片が降ってくるのを目撃した。約100ヤード×50ヤードの範囲に、11時から正午にかけて数分間、雪のように生肉の塊が降り注ぎ、約2エーカーの土地を覆ったという。肉の種類は牛・羊・鹿・熊・馬など諸説あり特定されなかった。当時の医師L・D・カステンバインは、上空を飛んでいたハゲワシの群れが、驚いた際に半消化の捕食物を吐き戻した(ハゲワシは危険を感じると胃の内容物を嘔吐する習性がある)ものだと提唱し、2014年のサイエンティフィック・アメリカン誌の記事もこの説を最も有力と評価している。他にも「池のカエルの卵が竜巻で運ばれた」「ノストック(乾燥すると縮み、湿ると膨張する藍藻の一種)」といった説も唱えられたが、決定打には至っていない。この珍事件は1876年3月10日付のニューヨーク・タイムズ紙の一面を飾った。
豆知識
2026年にはこの事件の150周年を記念するイベントがバース郡で開催され、数百人が集まったと報じられている。