アコースティック・キティ作戦
CIAが猫を盗聴器官に改造してソ連を諜報しようとした極秘計画。実戦投入初日にタクシーに轢かれて終了した。
- 発生年
- 1960年代
- 場所
- アメリカ・CIA
何が起きたのか
1960年代、CIA科学技術局は、猫を使ってソ連大使館などを盗聴する「アコースティック・キティ作戦」を開始した。獣医外科医が1時間がかりの手術で、猫の耳道にマイクを、頭蓋骨の付け根に小型無線送信機を埋め込み、毛の中にアンテナ用の細い配線を通すという大掛かりなものだった。開発には5年の歳月と1000万〜2000万ドルもの費用が投じられたとされる(当時はまだ集積回路がなく機器の小型化が技術的難関だった)。しかし根本的な問題として、猫は訓練に向かない生き物であることが判明。空腹で気が散ってしまう問題への対処だけでも別の手術が必要になるなど、計画は難航した。最初の実地試験では、ワシントンD.C.のソ連公館付近で車から猫を放したところ、猫は道路に出た直後にタクシーに轢かれてしまい、作戦はその場で終了。1967年、計画は正式に破棄された。
豆知識
CIA内部の機密メモには「この計画は我々の高度に専門化されたニーズには実用上向いていない」という、遠回しな失敗宣言が残されている。