FBIが本気で調査、ビッグフットの正体は「鹿」だった
米国連邦捜査局(FBI)が1970年代、未確認生物ビッグフットのものとされる体毛を公式に分析していた事実が、情報公開文書によって明らかになりました。国家権力の最高峰が、UMA(未確認生物)の謎に大真面目に挑んだのです。そして40年以上の時を経て判明した鑑定結果は、あまりにも身も蓋もない、しかし最高に愛すべき結末でした。そう、その毛の正体は「鹿」だったのです。
## ことの発端は研究者の熱意と「謎の毛」
物語は1976年に遡ります。ビッグフット情報センター兼展示会の所長であったピーター・バーン氏は、オレゴン州の森林で発見されたという「15本の奇妙な毛と、それに付着した小さな皮膚片」を手に入れます。彼はこれをビッグフットの決定的な証拠だと信じ、科学的なお墨付きを得るため、なんとFBIに分析を依頼する手紙を送ったのです。
普通に考えれば、連邦捜査局がUMAの毛の鑑定などするはずもありません。案の定、FBIは当初「我々の業務範囲外であり、他の機関で調べるのが適切だろう」と丁重にお断りの返信をします。しかし、バーン氏は諦めませんでした。「FBIは過去にも鹿の毛を分析した実績があるじゃないか!」と粘り強く食い下がり、ついにFBI科学捜査研究所の副所長を動かすことに成功します。その熱意、天晴れというほかありません。
## FBI科学捜査班、まさかのガチ鑑定
こうして、ビッグフットのものかもしれない「謎の毛」は、正式な証拠品としてFBIの研究所に送られました。公開された文書には、このサンプルを「毛の起源を特定するため、顕微鏡による比較を含む検査を実施する」と記されています。つまり、付け焼き刃の調査ではなく、通常の犯罪捜査と同じプロトコルで分析が進められたのです。
想像してみてください。凶悪犯罪の証拠が並ぶ最先端のラボで、捜査官たちが「うーん、この毛、ビッグフットかなあ…?」と真剣に顕微鏡を覗き込んでいる姿を。まさに国家権力の無駄遣い。いや、人類の純粋な好奇心に対する、これ以上ない誠実な対応と言えるでしょう。この大真面目な「バカ」っぷりこそ、我々が愛でるべきポイントなのです。
## 40年越しの衝撃回答「これ、鹿ですね」
バーン氏がサンプルを送ってから数ヶ月後、FBIから鑑定結果が届きました。その内容は、彼の期待を粉々に打ち砕くものでした。
「毛髪の検査は、形態学的特徴を調査することによって行われました。その結果、これらの毛髪は、シカ科の動物のものであると結論付けられました」
シカ科の動物。そう、DEERです。世紀の大発見になるはずだったビッグフットの毛は、森にいくらでもいる鹿の毛だった。このあまりにもあっけない幕切れ。壮大なフリからの完璧なオチ。もはや芸術の域です。バーン氏の落胆はいかばかりかと思いきや、彼はその後もビッグフット探しを続け、90歳を超えた今もその情熱は衰えていないといいます。その生き様、ロックです。
## なぜFBIはUMA調査に付き合ったのか?
それにしても、なぜFBIはこんな奇妙な依頼を引き受けたのでしょうか。公開された文書からは、最終的に調査を許可したのが、当時の科学捜査研究所の副所長、ジェイ・コクラン・ジュニア氏の裁量だったことがうかがえます。彼は「科学的調査への貢献」という名目で、バーン氏の熱意に応えることを決めたのかもしれません。
あるいは、多忙な業務の合間に舞い込んだ、ちょっと風変わりな依頼に、ほんの少しの遊び心とロマンを感じたのかもしれません。真相は藪の中ですが、この一件は、巨大な政府機関の中にも、ユーモアと好奇心を忘れない人間がいたことの証し。そう考えると、なんだか胸が熱くなります。
## ビッグフットは死んだ。だがロマンは死なず
この驚くべき事実は、米国の情報公開法(FOIA)に基づき、FBIの保管文書が一般公開されたことで2019年に明らかになりました。つまり、国の公式記録として「FBI、ビッグフットの毛を鑑定するも、ただの鹿の毛だった」という愛すべき一件が永久に刻まれたわけです。
ビッグフットの実在は、この一件では否定されました。しかし、それを本気で追いかける人々の情熱と、その情熱に(なぜか)応えてしまう国家機関の存在。この奇妙で温かいやり取りこそ、珍ニュースの醍醐味ではないでしょうか。もしかしたら、FBIの文書庫のどこかには、まだUFOのかけらやネッシーの鱗を分析した、なんていう記録が眠っているのかもしれませんね。そんなロマンを夢想するのも、また一興です。
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よくある質問
- ビッグフットって、どんな未確認生物なんですか?
- ビッグフットは、主にアメリカやカナダの森林地帯で目撃される、身長2〜3メートルの毛むくじゃらの類人猿型未確認生物(UMA)です。先住民の伝説にも登場し、今なお多くの目撃情報が寄せられています。
- なぜFBIがビッグフットの毛を調べることになったのですか?
- 1976年にUMA研究家のピーター・バーン氏が、ビッグフットのものとされる毛の鑑定をFBIに強く要請したのがきっかけです。当初FBIは断りましたが、バーン氏の粘り強い交渉の末、科学的調査への貢献として例外的に分析を引き受けました。
- FBIの鑑定結果、結局どうだったんですか?
- FBI科学捜査研究所が分析した結果、その毛はビッグフットのものではなく、「シカ科の動物の毛」であると結論付けられました。世紀の大発見とはならず、壮大なオチがつく結果となりました。
出典
- FBI Records: The Vault: The FBI's entire file on its 'Bigfoot' investigation, which lasted from 1976 to 1980.
- History.com: The story of Peter Byrne's correspondence with the FBI and the eventual test results.